センター通信
産業保健相談員レター 2022年12月 冬場に増加する電気火災に注意しましょう!~職場のデスク回りの危険チェックをしておきましょう~
2022.12.27
産業保健相談員 吉岡 嘉暁
長期間コンセントにプラグを差し込んでいると、プラグの部分にチリやホコリがたまります。このチリやホコリが水分を吸収すると、プラグ部分が発火し、火災の原因になることがあります。この発火現象(トラッキング現象)の防止のために、長期間差し込んだままになっているプラグは定期的にコンセントから抜いて、乾いた布などでプラグとコンセントを清掃されることをお勧めします。(中国電力ネット記事より)
トラッキング火災は、電気製品を使用していなくても、電源がOFFであっても、コンセントにプラグが差さっているだけで発生してしまう、油断できない恐ろしい現象です。
トラッキング火災は気付かないうちに起きてしまうので、発生した場合には思わぬ被害になることがあります。
最近では、トラッキング防止機能のある電源タップ、コンセント、安全ブレーカーなどが販売されています。交換時期や危険な兆候が見られた場合にはこのような製品を検討されたらどうでしょうか。
デスク回りの電気配線のチェック項目と対応策(推奨)
(1)デスク回りに普段あまりチェックしていないプラグ、コンセント、配線コードが有りませんか。
→ あれば今すぐチェックしてみてください。(デスクの裏側や床上など)
(2)電源プラグとコンセントの間にホコリ・ゴミが付着していませんか。
→ ホコリ・ゴミを乾いた布などで取り除いてください。
(3)電源プラグに焦げ跡や刃の変形は有りませんか。
→ 新しい指定のものに交換してください。
(4)電源コードを熱器具(ストーブなど)のそばに設置していませんか。
→ コードの被服が溶けて、火災・感電の原因になることがあります。安全な場所に設置変更してください。
(5)電源プラグの差込がゆるんだ状態でつながれていませんか。
→ 火災や感電の原因になります。電源プラグはコンセントに根元まで確実に差し込んでください。
(6)ぬれた手の状態で電源プラグを扱ったことがありませんか。
→ 感電の原因となります。ぬれた手で扱わないで下さい。
(7)電源コードを引っ張って電源プラグを抜いていませんか。
→ 必ず電源プラグを持って抜いて下さい。コード損傷の危険が有ります。
(8)電源コードが傷んだままで(芯線の露出、被覆の傷付き、断線など)使用していませんか。
→ 火災・感電の原因となります。新しい指定の電源コードに交換してください。
(9)電源コードが束ねられてませんか。
→ 熱がこもって危険です。電源コードは伸ばして使用してください。
(10)電源コードが通路にはみ出していませんか。
→ 足を引っ掛けないように配線の改善をしてください。
(11)電源コードが机等で圧迫されていませんか。
→ 圧迫を除去してください。断線などの危険が有ります。
(12)電源タップにホコリや汚れはありませんか。
→ 使用していない場所へのホコリの付着を防ぐために、電源タップは横置きにするとか、コンセントキャップを使用しましょう。
あるいは、シャッター付きの電源タップの使用を検討しましょう。
許容電流(A)を超えないように十分注意してください。(接続コードやプラグが熱くなっていると発火する恐れがあります。)
タップ周りの配線は整理・整頓してください。
年に1回は点検し、異常があれば新しいものに交換しましょう。