独立行政法人 労働者健康安全機構広島産業保健
総合支援センター


治療と仕事の両立支援

事例検討会

令和5年度

令和6年2月9日治療と仕事の両立支援事例検討会・両立支援コーディネーターつどいの場(交流会)

令和5年度2回目の事例検討会・両立支援コーディネーターのためのつどいの場(交流会)は、統括ファリシテーター中国労災病院治療就労両立支援センター 豊田 章宏所長で開催しました。

今回は、企業の労務担当の方に多くご参加いただいており、その他、社会保険労務士や医療ソーシャルワーカーの方など16名で行いました。

当センターの出張相談窓口開設医療機関から、炎症性腸疾患患者の方への就労支援の事例を紹介していただきました。

企業と医療機関の情報共有・連携のあり方をテーマとして、企業の立場から、医療機関から両立支援に必要な情報をどのように取得するか、そのためには医療機関に対してどのような情報発信が必要か医療機関の立場から、企業から両立支援に必要な情報をどのように取得するか、どのような情報をもらえたら、両立支援に必要な情報を発信し、連携ができるかについて、多職種で構成した4グループで検討していきました。

企業の立場から欲しい情報としては、治療の見通しや、配慮すべき内容など、医療機関の立場としては、会社の体制や仕事内容などの情報を知りたいとの意見がでました。

その後は、統括ファシリテーターを中心に、つどいの場を開催し、意見交換を行いました。

参加者からの勤務情報提供書などのやり取りにかんする疑問について、意見を出し合いました。

「治療と仕事の両立支援のガイドラインを含め、制度の周知が必要」、「コーディネーター同士のネットワーク形成(名前や顔がわかる関係へ)が促進されるように、積極的に参加したい。」との感想をいただきました。


令和5年12月15日治療と仕事の両立支援事例検討会・両立支援コーディネーターつどいの場(交流会)

統括ファシリテーターは、両立支援促進員 大塚 文、 参加者は、医師、看護師、医療ソーシャルワーカーなど医療従事者、企業の労務担当、社会保険労務士など、多職種24名の方で、
オンライン形式で、事例検討会を開催しました。

当センターの出張相談窓口開設医療機関から、脳出血の労働者の方の事例紹介していただきました。

発症から回復期まで、退院から現在までと二つのパートに分け、身体状況、精神状況を踏まえた、労働者を中心とした企業と医療機関との連携について、

5グループに分かれ検討していきました。

グループは、医療機関、企業、支援機関で構成し、それぞれの立場での意見を出していただきました。

医療職、企業の方、支援機関の方と、3者で連携し、本人のゆれる思いに寄り添い自己決定を支援することが大切だという意見をいただきました。

その後は、統括ファシリテーターを中心に、つどいの場を開催し、意見交換を行いました。

「同じ立場の人の話が聞け、情報共有できて参考になった。」「同志の存在を知って、心強く安心。」との感想をいただきました。

令和4年度

令和5年1月13日両立支援コーディネーターのための事例検討会及び交流会

両立支援コーディネーター基礎研修修了者24名に参加していただき、令和4年度2回目の事例検討会を開催しました。今回は事例検討会の後、交流会を行い、統括ファシリテーターを中国労災病院治療就労両立支援センター 豊田章宏所長にお願いしました。

当センターの出張相談窓口を開設している医療機関の医療ソーシャルワーカーの方に、2つの事例を発表していただき、事例1(30代 肺がん疾患 事務職)をグループで、事例2(30代 白血病 溶接工)を全員でディスカッションを行い、検討しました。

事例1では、主治医意見書の配慮事項に対してどのようにしていけば良いか、また、今後の連携ついてどのように行えば良いかをテーマに、多職種でグループワークを行いました。また、事例2では、業務上考えられる配慮は何かを考え、今後予測されることは何かを検討しました。

今回は、大企業と中小企業という規模の違う会社の事例を検討し、治療と仕事の両立支援の事業場内での進め方の違いや、支援するポイントの違いについて学びました。

その後、交流会を開催し、ざっくばらんに両立支援の普及について、どのような取組みをしているか、またこれからどのようにしていけば良いかをディスカッションしました。

いろいろな職種の方に参加者していただいており、日頃両立支援に従事している方もいれば、していない方もいて、それぞれの立場でできることをしていこうと、広島県内の治療と仕事の両立支援がより普及促進が図れるよう、皆で連携をとりながら進めていこうと話し合いました。

令和4年4月26日両立支援コーディネーターのための事例検討会

両立支援コーディネーター基礎研修修了者対象に、Web形式で開催し、13名に参加していただきました。

中国労災病院治療就労両立支援センター 豊田章宏所長が統括ファシリテーターを、積河内弘樹両立支援促進員、中本美由紀両立支援促進員と、寺村清美産業保健専門職がファシリテーターを務めました。

企業の労務担当者である両立支援コーディネーターの方から「心疾患」事例について発表いただき、多職種で構成したグループで検討を行いました。

  • テーマ① 事例の場合は産業医がいたが、いない場合はどのように支援するか。
  • テーマ② 産業医がいても介入してくれない場合は、どのように対応したらよいのか。
  • テーマ③ 両立支援プランを作成するにあたりどのような配慮が必要か。

グループワーク後、全体発表、その後統括ファシリテーターを中心に、参加者全員でディスカッションを行いました。

「各職種の方の意見を聞くことは、視点が変わり非常に勉強になり、刺激になる。」などの感想をいただきました。

令和3年度

令和3年11月26日事例検討会

令和2年度まで広島県地域両立支援推進チーム(事務局:広島労働局健康安全課)が主体となって開催しておりました、治療と仕事の両立支援「事例検討会」を、令和3年度より、広島産業保健総合支援センター主催で、ハイブリット形式で開催し、会場9名とWeb15名 計24名の方々に参加いただきました。

「糖尿病のAさんが、合併症や副作用に留意しながら治療と仕事を両立するためには何ができるかを考える」をテーマに、中国労災病院治療就労両立支援センター豊田章宏所長が、統括ファシリテーターを行い、『職場の立場で』が3グループ、『医療機関の立場で』が2グループに分かれ、ディスカッションを行い、各グループの意見発表、その後全体でディスカッションをしました。

令和3年11月26日事例検討会
会場の様子

アンケートからは、「各立場からの意見を聞けて良かった。」「事例が身近な疾患だったので色々な意見がでていた。また参加したい。」等の感想をいただきました。

初めてのハイブリット形式での「事例検討会」開催のため、不安がありましが、「継続してほしい。」の声もあり、今回の内容を振り返り、課題を次回につなげていきたいと思います。


広島両立支援コーディネーター「つどいの場」

各県において対面で開催していた「両立支援コーディネーター基礎研修」が、令和2年より、コロナ感染症拡大防止のため、対面形式からWeb形式の開催に変更されました。

机を向き合わせてグループワークを行ったり、会場で名刺交換を行ったりする姿がなくなり、研修を受講した後のつながりが困難になると感じました。

そこで、顔の見える関係づくりの構築をめざし、両立支援コーディネーター同士のつながる場として、令和2年度(令和3年1月)、「両立支援コーディネーター つどいの場」を立ち上げました。

令和3年度活動報告

令和3年度4月、両立支援コーディネーター基礎研修令和2年度第6・7回受講済者及び両立支援コーディネーター受講済者で参加意思を表明していない方へ167名に案内し、新たに16名に参加していただき、56名のメンバーになりました。

第1回:令和3年6月25日

Webにて開催し、24名ご参加いただきました。

今回のテーマは、「胃がん事例~労働者(患者)を介した医療機関と職場の情報共有~」

事前に、事例を配布し、それぞれで、事前にワークをしていただき、参加してもらいました。

事前課題は、事例を読んでいただき、「病院スタッフが院内で共有したい情報」・「事業場スタッフが社内で共有したい情報」・「病院が事業場に聞きたい、知らせたい情報」・「事業場が病院に聞きたい、知らせたい情報」を、個人で考えていただきました。

当日は、ワークの内容を持ち寄り、各グループでディスカッションをしたのち、全体で意見交換を行いました。

グループ発表では、「企業側の情報を誰に伝えたら良いか分からない」、「主治医から立ち仕事に関する意見、注意事項が聞きたい」など、意見が出ました。

職場の雰囲気づくり(話しやすい環境づくり)、言いやすい風土を作るため社内研修等を利用し、みんなで高める。雰囲気づくりに介入してモデルができないだろうか。「つどいの場」のメンバーがボランティアで相談会イベント(シンポジウムやパネルディスカッション)を企画し、両立支援の啓発活動を行っていけたら良いのではないか。中小企業では、勤務を続けることが難しいと思っている方が多いので相談できることを認知してもらう場を作っていけたら良いのではないだろうか。など、様々な意見交換がなされただけでなく、「つどいの場」の今後についての意見もいただきました。

皆さんと一緒に考え、よりよい会になるように、前へ進んでいきたいと考えています。

令和2年度活動報告

令和3年1月に、平成27年度から令和2年度第5回両立支援コーディネーター基礎研修修了者184名に案内し、「広島両立支援コーディネーター つどいの場」の参加者メンバーを募集したところ、40名方々が、メンバー登録していただけました。

第2回:令和3年3月23日

コロナ禍の状況にて、Webにて開催し、16名ご参加いただきました。

今回のテーマは、「脳梗塞事例~両立支援コーディネーターとしての対応について~」とし、脳梗塞の事例を用い、多職種で構成されたグループで、ディスカッションを行い、その後全体で意見交換を行いました。

様々な職種や、立場から、それぞれの考え方、対応の仕方の違い、疑問点を話し合いました。

出された意見では、「会社の立場としては、安全な通勤ができて、労働時間に耐えうる体力も必要」、「会社に迷惑かけるなら辞めたほうがいいのかと考える患者は多いため、過去の成功体験をもとに、やりがいを感じ、前を向いていただけるような支援がしたい」等、様々な意見が出ました。また、連携については、「医療機関は企業が、企業は医療機関がブラックボックスのままです。」とのこと。

そのため、「つどいの場」で、多職種かつ様々な立場の異なった方々と話し合える場が重要と感じ、今後は、企業の方々から事例を積極的に出して頂き、皆で話し合える場としても活用できたらよいと思っています。

第1回 開催:令和3年1月16日・19日

コロナ感染拡大防止のため、Webにて開催し、両日で25名ご参加いただきました。

テーマは、「演題・職種別の支援上の課題」とし、グループワークにおいて、職種別(企業、医療機関、社会保険労務士)の3つのグループに別れ、ディスカッションを行い、その後、グループ発表を行いました。

ディスカッションにおいては、それぞれの立場から、支援する上で難しいと思う点、職場で必要な情報、医療機関で必要な情報は何かについて、Web内においても、活発な意見交換がなされていました。

今後の取組として、継続的な開催、それぞれの職種特性や強みを活かした情報共有とコーディネーター同士の連携強化、また、困難事例を検討しながら共有できる場を目標に計画します。

日頃の活動の中で、悩みや不安なことをざっくばらんに話し合える会を目指したいと考えています。