独立行政法人 労働者健康安全機構広島産業保健
総合支援センター


治療と仕事の両立支援

肝疾患対策における治療と仕事の両立支援

ウィルス性肝炎は、自覚症状が乏しく放置すると、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行し得る疾患であることから、早期発見・早期治療が大切です。

患者が働きながら必要な検査や治療を受けるためには職場の理解と協力が不可欠ですが、広島県が行った平成28年度職域での肝炎対策実施状況調査(n=822)では「肝炎に関する相談窓口がある」と回答した事業者が7.9%、「肝炎治療が必要な従業員への就業上の配慮をしている」と回答した事業者が43.1%であるなど、職域での支援体制はまだ十分ではありません。

そのため、広島県、広島大学病院肝疾患相談室とともに、事業主等関係者に肝炎対策について働きかけや、就労・仕事との両立支援に関する取組みを推進するため、研修会を行っています。

令和5年度

街頭啓発活動

 本年度は初めて、福山でも街頭啓発活動を行いました。

広島県HP

研修会

令和3年度から開始した肝炎対策施研修、産業医向け、労務担当者向けと交互に実施しておりますが、今年は産業医を対象に実施しました。

今回、初めて福山でも行い、広島会場と合わせ、多くの方にご参加いただきました。

〇令和5年7月27日 福山会場
 広島県、福山市民病院肝疾患相談室と共催で、ハイブリッド形式で行い、会場、Web合せて42名にご参加いただきました。
 第1部は、福山市民病院 肝疾患専門医の先生に、「肝疾患における治療と仕事の両立支援~医療機関と会社との情報共有の実際~」と題して講演いただきました。
 肝疾患の詳しい説明や、肝疾患における治療と仕事の両立に際しての注意点などをお話しいただきました。

 第2部は、広島県健康福祉局薬務課肝炎対策グループの担当者から、「肝炎ウイルス検査、医療費助成制度について」の情報提供を行い、
 広島県における肝炎患者フォローアップシステム、    肝炎重症化予防助成制度及び肝炎治療医療費助成制度などについて分かり易く説明いただきました。
 
 第3部は、当センター産業保健専門職 寺村 清美が、「治療と仕事の両立支援について」と題し、講演しました。
 治療と仕事の両立支援についての説明、センターの支援内容、県内医療機関出張相談窓口体制、肝炎事例への支援方法等を説明しました。

〇令和5年7月29日 広島会場
 広島県、広島大学病院肝疾患相談室と共催で開催し、116名と多くの方にご参加いただきました。
 第1部は、広島大学病院 消化器内科の先生に「肝炎治療の進歩と課題」と題して、「肝炎ウイルス」「B型肝炎」「C型肝炎」について、丁寧に説明していただきました。
 早期発見、早期治療の大切さを学びました。

 第2部は、発見・治療に欠かせない肝炎ウイルス検査の受検・受診勧奨について、広島大学病院 統括肝疾患コーディネーターである看護師の方よりお話しいただきました。
 「なぜ肝炎検査が職場で必要なのか」「肝炎ウイルス検査の職場での普及啓発のポイント」「相談窓口」など分かりやすく説明していただきました。
 次に、広島県健康福祉局薬務課肝炎対策グループの担当者から、「肝炎ウイルス検査、医療費助成制度について」の情報提供を行い、
 広島県における肝炎患者フォローアップシステム、肝炎重症化予防助成制度及び肝炎治療医療費助成制度などについて説明しました。

 最後に産業保健専門職 寺村 清美が、「治療と仕事の両立支援について」と題し、講演しました。
 治療と仕事の両立支援についての説明、センターの支援内容、県内医療機関出張相談窓口体制、肝炎事例への支援方法等を説明しました。
 「肝炎について新しい情報が得られた」「両立支援のためのガイドラインにある書類の形式は以前のものより詳しく書いてあるのでとても参考になる」とのご意見をいただきました。
令和4年度

街頭啓発活動

肝炎ウイルス検査で早期発見、早期治療により肝がんになるリスクを下げられることを伝え、県民に肝炎ウイルス検査を受けてもらうこと及び差別・偏見を解消するべく、正しい知識を普及することを目的に、日本肝炎デーである7月28日に、広島駅北口ペデストリアンデッキにて、広島県、広島大学病院肝疾患相談室、B型肝炎訴訟広島原告団の方々と協力して、リーフレットを配布しました。


広島県HP

研修会

令和3年度に引き続き、職域における肝炎ウイルス検査受検、受診勧奨を行うため、広島県、広島大学病院肝疾患相談室と共催で
7月29日に「職域における肝炎対策セミナー~治療と仕事の両立支援~」をテーマに3部構成のWeb形式で開催し、80名に参加していただきました。

第1部は、広島大学病院 消化器・代謝内科の先生に講演いただきました。「B型肝炎・C型肝炎~早く見つけて、しっかり治療~」の演題で、「肝炎とは?」「肝炎になると、どんな問題がある?」など分かり易く説明いただきました。

第2部は、広島大学病院 統括肝疾患コーディネーターである看護師の方より、「肝炎ウイルス検査の受検勧奨について」の演題で講演いただきました。「なぜ肝炎検査が職場で必要なのか」「肝炎ウイルス検査の職場での普及啓発のポイント」「相談窓口」など説明いただきました。

第3部は、産業保健専門職 寺村清美が、「治療と仕事の両立支援について」の演題で講演しました。治療と仕事の両立支援についての説明、センターの支援内容、県内医療機関の相談窓口体制、肝炎事例への支援方法等を説明しました。

第4部は、広島県健康福祉局薬務課肝炎対策グループの担当者から、「肝炎ウイルス検査、医療費助成制度について」の情報提供を行い、広島県における肝炎患者フォローアップシステム、肝炎重症化予防助成制度及び肝炎治療医療費助成制度などについて分かり易く説明いただきました。

参加者からは、「肝炎治療と仕事の両立支援について知ることができ、知識を深めることができた。」「とても詳しい講義で感動しました。多くの皆さんが参加できたらと思いました。」などの感想をいただきました。

令和3年度

研修会

職域における肝炎ウイルス検査受検、受診勧奨を行うため、広島県、広島大学病院肝疾患相談室と共催で、7月31日に職域での肝炎対策セミナーを開催し、
120名の方に参加していただきました。

世界肝炎デーにあわせ、治療の具体的内容、肝炎治療と仕事の両立についての具体的支援方法、また、広島県での肝炎患者へのフォローアップシステム、
肝炎重症化予防助成制度及び肝炎治療医療費助成制度など、啓発活動を行いました。

広島大学病院 消化器・対策内科の先生に、「肝炎と肝癌の最新治療」のテーマで、具体的症例を用い講演いただきました。
その後、産業保健専門職 寺村清美が 「治療と仕事の両立支援」について、治療と仕事の両立支援についての説明、センターでの支援内容、県内医療機関相談窓口体制、
肝炎事例への支援方法等の説明を行いました。

広島県HP